「ひとり親家庭」である母子家庭または父子家庭、経済的な面でなかなか厳しい場合が多いことは事実です。共働き家庭が6割を占めるなか、養育費や親族からの援助なく1人で大学、あるいは専門学校に進学させるのは多くのひとり親家庭にとって大きな負担となっています。
そういった状況の中、子の教育・将来のために頼りになる制度が「奨学金制度」です。
今回は母子家庭の奨学金のうち、大学や専門学校も対象の返済不要の給付型奨学金についてわかりやすくお伝えします。また貸与型奨学金の場合には、基本的に保証人が必要になります。どんな人が保証人になれるのか、保証人がいない場合にはどうなるのかなども合わせて調べてみました。
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【大学や専門学校も対象】 返済不要の給付型奨学金とは
奨学金制度には返済不要の「給付型」と、返済が必要な「貸与型」の2種類あります。条件を満たすならまずは給付型奨学金を真っ先に検討、挑戦してみるといいです。
給付型に関しては、「独立行政法人 日本学生支援機構」の大学・短期大学・専修学校等の進学予定者を対象にした奨学金制度が有名です。
日本学生支援機構(JASSO)の給付型奨学金は、国費を財源として、意欲と能力のある若者が経済的理由により進学を断念することのないよう、原則として返還義務のない奨学金を支給することにより進学を後押しするものです。出典:独立行政法人日本学生支援機構
申込資格
①在学状況の要件として
大学・短期大学・専修学校の専門課程に進学を予定している高等学校等の最高学年(高等専門学校の第3学年)、または高等学校等を卒業後(高等専門学校の第3学年を修了後)2年以内の人
となっており、大学に限らず、短期大学、専修学校の専門課程(専門学校)に進学を希望する人(進学した人)が対象になります。
②家計等の要件
- ア.住民税非課税世帯(家計支持者の市区町村民税所得割額が0円の人)
- イ.生活保護世帯の人
- ウ.社会的養護を必要とする人
があり、上記の申込資格を満たす人の中から、各高等学校等が推薦基準等に照らして適格者を推薦します。
他にもある!返済不要の給付型奨学金
各私立大学も給付型の奨学金をだしているところが多くありますので、大学のホームページや大学の募集要項を調べてみるといいでしょう。
「予約型の給付奨学金制度」は、各大学が独自で実施している給付型奨学金の中でも、新入生を対象にした、受験前あるいは入学手続き前に奨学金の給付が約束される奨学金制度です。
実際に受給するにはもちろん入学試験に合格することが必要ですが、JASSOの給付型奨学金と比較して、家計基準が緩やかな場合が多いので志望の大学については事前に調べてみるといいでしょう。
他にも給付型の奨学金がある企業や団体も増えてきています。「奨学金.net」というサイトで詳しく紹介してくれていますので、ぜひ参考にしてみてください。
貸与型奨学金に必要な保証人は?保証人がいない場合の対応とは?
日本学生支援機構(JASSO)の貸与型奨学金の場合を見てみると、奨学金を申し込むときには、次のいずれかを選択する必要があります。
- 1.機関保証に加入する(機関保証)
日本学生支援機構の奨学金の貸与を受けるにあたって、保証機関が連帯保証する制度です。
一定の保証料を支払うことで、奨学金の申込みができます。
- 2.連帯保証人と保証人を選任する(人的保証)
- 日本学生支援機構の奨学金の貸与を受けるにあたって、一定の条件にかなった連帯保証人(原則として父母またはこれに代わる人)及び保証人(原則として4親等以内の親族で本人及び連帯保証人と別生計の人)が保証する制度です。
機関保証の制度があるので保証人がいないから利用できないということはありません。連帯保証人は母もしくは父がなるとしても、保証人は「4親等以内の親族で本人及び連帯保証人と別生計の人」ということでなっていただける方がいるとは限りません。
シングル家庭というだけで、ざっくりいうと親族も半分なわけで、保証人のハードルが高い気がします。機関保証が希望すれば必ず受けれるものかどうかなども事前確認が必要な点です。
まとめ
シングルマザー家庭で子供を進学させるために貸付を考えなければならない状況の場合は、日本学生支援機構または母子福祉貸金貸付金制度を利用するべきでしょう。条件を満たせるなら、日本学生支援機構(JASSO)の給付型奨学金が第一候補になります。
給付型・貸与型とも「予約型の給付奨学金制度」を利用がおすすめです。予約採用の申込み時期は、高校3年生の春頃なので、タイミングを逃さないようにしましょう。
貸与型奨学金の場合は、保証制度が必要です。日本学生支援機構(JASSO)の奨学金の場合ですと、機関保証と人的保証の選択性となっており、保証人がいないから・・という理由であきらめることはありません。
他にも、母子・父子福祉資金や、国の教育ローンなど、母子家庭でも利用しやすい制度があります。経済的な理由だけで、子どもの夢をあきらめることはありません。しっかり情報収入して行動して夢を叶える応援をしていきましょう。
今後を考える
我が家もそうですが、シングル家庭にとって、子どもの教育費準備は人生の3大支出(教育費・住宅費・老後生活資金)のなかでもウエイトの高い資金です。
働き手が2人いれば・・と不満をもらしても現状は変わりませんよね。
これからの時代、なんとなく過ごしているだけでは苦しくなるばかり。何かしら手を打たないと、と漠然と感じている人も増えています。
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