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競売物件とは?それでも気になるあなたに情報の見方と物件調査のポイントとは!?

投稿日:2017-06-07 更新日:

競売物件と聞いてあなたはどんな印象をお持ちでしょうか。この記事を読んでいるあなたは、少なからず、不動産を安く手に入れる方法の1つとして「競売物件」に着目したのではないでしょうか。

一般的には「初心者は競売物件に手を出すべきではない」とも言われますが、わたしの周りにはいわゆる一般の方が競売で不動産を手に入れ、住居や本社家屋として普通に活用している方がちらほらいます。

特にここ数年は一般個人の入札者も増えてきて、法的に整備も進んでおり、かつ、インターネット環境が整ったこともあり、一般の方の関心が高まっているのも事実です。

個人的には、一昔前に比べると落札価格の高騰で魅力は薄れてはいるものの、物件によってはまだまだお得になりえる物件も存在しているのも確かなので覚悟して臨むなら不動産取得の1つの手段だとは思います。

ここでは、どうしても競売物件が気になる!競売物件初心者の方のために、物件の情報の見方から物件調査で押さえておくべきポイントについてお伝えしていきます。

競売物件とは

借入金の返済ができない債務者がその担保として提供していた土地や建物などの不動産を債権者が裁判所に申し立て、裁判所を介して売却する不動産物件を競売物件といいます。

競売物件は裁判所に委嘱された不動産鑑定士が最低売却価格を決めます。この価格は競売という特殊性により市場価格の5~7割程の設定になっています。ここが「安く」のイメージを与えているところでしょう。

競売物件の購入は入札により、誰でも自由に参加でき、購入希望者が一定期間内に裁判所に対して入札します。入札をした人の中で、一番高い価額をつけた人が落札人となります。落札人は、裁判所の指定した期日までに代金を納入すれば、裁判所の職権により所有権を取得します。

競売物件と一般流通物件の押さえておくべき大きな違い

競売物件と一般に流通している物件は法律から大きく違います。

  • 一般に流通されている不動産・・・『宅地建物取引業法』
  • 競売物件・・・『民事執行法』

『宅地建物取引業法』は消費者の保護を手厚く行うための法律ですから、その適応がない競売物件には安全な取引の保証がなく、全てにおいて自己責任というところが大きな違いです。後ほど裁判所の資料の見方について触れますが、裁判所の物件資料、情報が全て正しく完璧ということはありません。

通常の建物の売買契約と異なり、建物の引き渡し後に、瑕疵(かくれたキズ)が見つかっても、買い主は裁判所に対して、民法に基づく瑕疵担保責任を追及して、損害賠償を請求することができません。したがって、そのような瑕疵が引き渡し後に見つかっても、その修繕費は全て購入者の負担となります。

入札に参加できる人

原則として誰でも買受けの申出ができます。但し,以下に掲げる者は買受けの申出ができません。

  • 債務者
  • 裁判所が買受の申出人を一定の資格を有する者に制限した場合(例えば農地など公告に記載されます。)その資格を有しない者
  • 談合,入札妨害等売却の適正な実施を妨げる行為をした者等(民事執行法71条4号)

つまり、特別資格や免許が必要なわけでなく、誰でも入札に参加することができるのです。また、個人でも法人でも入札できます。

競売物件を知るための基本「3点セット」とは

競売を申し立てられると、現況調査が終わってから3~4ヶ月後に「期間入札の公告」が行われ、その公告とともに「物件明細書」「評価書」「現況調査報告書」が公開されます。この3つの資料を「3点セット」と呼んでいます。

いわゆる「3点セット」は、競売入札者のための物件に関する資料となっています。一般不動産取引で言う「重要事項説明書」に近いものといえますが、心しておいた方がいいのは「似て非なるもの」でもあるということです。

「3点セット」は競売が申し立てられた裁判所で、誰でも閲覧できる資料として置かれるのと同時に、インターネット上にも公開されます。インターネットが普及する前は、管轄の裁判所まで出向いてファイルを閲覧し、必要箇所はメモしたり、その場でコピーするなどして資料を入手していましたが、現在はインターネット上に公開されるため資料入手は容易になりました。

BIT 不動産競売物件情報サイト

具体的には「物件明細書」は書記官、「現況報告書」は執行官、「評価書」は「不動産鑑定士」が、それぞれを作成しています。

この「3点セット」に記されている項目は現況調査の時に調べられた内容と言うことになります。実際に取得するときとは変わっている可能性もあり、かつ、あくまで執行官の意見であったりしますので3点セットを鵜呑みにすべきではないという点に注意が必要です。

【物件明細書】

物件明細書には、買受人が引き受けることとなる権利関係など、目的不動産に関する情報が記載されています。各欄に短いコメントが書いてありますが、これは裁判所による所見です。「物件の占有状況などに関する特記事項」には、「現況報告書」に記載されていることも含み、特に注意する必要がある場合に、その内容が記載されます。

また「その他買受の参考となる事項」には参考になることがあれば記載します。無い場合は、通常「なし」と記載されます。最下部には、落札希望者向けの<<注意書>>が記されています。中には注意を促しているものもあるため見過ごさないようにしてください。

【現況調査報告書】

「現況調査報告書」は、裁判所の執行官が現地調査を行い、物件の現状についてまとめた報告書です。書類には敷地のデータや、公簿との相違点、不動産を占有している者の氏名および占有状況などが詳細に記述されています。不動産物件の土地・建物の形状や、占有状況を調査して作成されます。

執行官が実際に物件を視察しているため、落札希望者にとっては最も参考となる資料ともいえます。

ただし、「現況調査」から「期間入札の公告」までに数ヶ月の期間がありますので、例えば使用者や占有の状況が変わっているなどの可能性もありますし、一通りの内覧だけでは気づきにくい物件の瑕疵など全ての情報がその通りというわけではありません。

全ての項目が大切ですが、特に「占有者及び占有権原」「関係人の陳述等」「執行官の意見等」は入札価格の検討だけでなく、そもそも入札するか否かを判断するための重要な材料が記載されていますので、必須の確認事項です。

【評価書】

「評価書」は、競売物件の評価額とその算出根拠、算出過程などが書かれた書面です。評価書は不動産鑑定士が作成しており、物件の築年数や状態・権利関係、物件が所在する環境や、物件の詳細内容など、物件の適正価格を評価した根拠が記載されています。

この「評価書」に記載されている「評価額」が競売の「売却基準価額」となります。土地と建物がある場合には、それぞれの評価とその合算した金額(一括価格)が記されています。

特に「評価の条件」では、「評価額」は一般の取引市場で形成される価格ではなく、競売不動産特有の各種制約がある特殊性を反映させた価格であることなども明記されています。

不動産および近隣の図面が載っているため、物件の概要を知るのに便利です。

励行すべき物件調査!物件調査のポイント3点

3点セットの中には、物件周辺の写真および、室内の写真が掲載されていますが、なんといっても、入札者が出向いて現地と物件を自分の目で確認することが重要です。最近は「入札代行」「調査代行」をしてくれる「競売代行」する業者も出てきてはいますが、代行に依頼するとしても一度は実際に現地を自分の目で見ておくことをオススメします。

どの物件でもそうですが「え~!写真とイメージが違う!」「周囲の環境がひどい」とか、逆に「写真ではボロく見えたけど、結構いい!」とか、見てみないとわからないものです。

とはいえ、何も考えず何も持たずに出向いてしまっては、せっかくの現地調査が無駄足になりかねません。最低限、「3点セット」「デジカメ」「メジャー(5.5メートル以上のもの)」と筆記用具等を持ってでかけてください。

調査のポイントは、環境・建物・そして、占有者の 3点。実際の現地調査における注意事項をいくつかあげてみましょう。

建物

現地に着いて、最初に行うのは、物件調査で確認した建物が本当にあるかどうかの確認です。「あるに決まってるでしょ」ということはありません。現況調査後に火事で滅失しているなど、対象物件が火事でなくとも、近隣の火事で損害をうけているかもしれません。

一通りの外観のチェックと建物の基礎部分の確認もしておきましょう。外壁の色は塗装で十分対応可能ですが、基礎部分からのクラックや建物全体の傾きは修繕に多大な費用を要する場合が多いため十分な確認が必要です。日当たりもチェックしておきましょう。

環境

最寄り駅から実際に歩いてみましょう。現況調査報告書には記載されていない環境を発見できるかもしれません。また、近隣が古家や空き家の場合も、その状況の確認をしておきましょう。

隣家との境界や接道状況を確認しましょう。建築基準法上道路に2メートル以上接していなければならなく、この条件を満たしていなければ再建築不可となってしまうのです。接道状況は物件の価値を左右する重要な情報です。

自己で居住の予定でも、投資不動産として取得の予定でも、近隣の環境は重要ですので自分の目でみて感じることが重要です。

占有者

現況調査報告書がされた時期と、入札の時期では数ヶ月違いがあるケースが殆どです。居住者や占有者の有無、占有状況など必ず確認しましょう。

住んでいると記載されているにもかかわらず、人の気配がしない場合は要注意です。可能な限り、近隣住民に世間話しなどしながら状況の確認をおこなってください。

不自然死があった場合、関係人の陳述等で記載されることが多いですが、例えば高齢の方が、突然の病死の場合もあれば、いわゆる事故物件に近い状況のものまであり、その判断に、近隣の方からの情報は有益です。

注意が必要なのは、対象物件の債務者と、近隣住人が親子もしくは親戚関係などで、正しい情報とは限らないばかりか、入札者が嫌がる(避ける)情報を伝えたり、そのような振る舞いをしたりするケースもあることです。

不動産競売手続きは債務者にとっては受け入れるべき法的手続きですが、身内の心情は計り知れません。そういった広い意味でのリスクも抱えていることに注意と配慮が必要です。

まとめ

不動産を安く手に入れる1つの手段として注目される「競売物件」。一般的には、初心者や一般の方にはオススメしない方法とも言われています。

しかしながら、初心者や一般の方であっても、不動産競売を上手く活用し、希望の物件を市場価格より安く手に入れている方がいるのもまた事実です。

もし、それでも競売不動産を手に入れたい!という場合には、入札するか否かや、入札価格決定の判断材料になる競売不動産の裁判所資料である「3点セット」の特質をよく理解することが大切です。

3点セットとは

  • 物件明細書
  • 現況調査報告書
  • 評価書

裁判所の資料というと公の資料で「間違いがない」というイメージが強いのですが、とりわけ「現況調査報告書」は調査した時点での報告書であり、その後に使用者や占有の状況が変わっているなどの可能性もありますし、一通りの内覧だけでは気づきにくい物件の瑕疵など全ての情報がその通りというわけではありません。

さらに、「競売代行」「競売調査代行」などに依頼する場合にも、資料上で入札候補を絞ったら実際に現地に赴き、物件調査をすることは必須です。

入札価格が落札価格に届かず、落札できないのはリスクは物件調査費用、入札関係の諸費用程度ですみますが、落札してしまったら「知らなかった!」では済まされません。

今回は、入札前に押さえておくべきポイントをお伝えてきましたが、競売不動産は落札してからがまた初心者や一般の方には難しい場面が想定されます。続きは次回以降の記事で紹介していきます。

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