こんにちは。今回は、お金を殖やすためにマーケットの現状を見て、私たちはどのようにしてお金を殖やしていけばいいかを、考えてゆきたいと思います。
いつもこのサイトで言っている、「金利」と「インフレ」のお話ですが、東洋経済で面白いお話を見つけたので噛み砕いてみたいと思います。
金利とインフレの実例とは?!
2015年、定期預金が満期になったそうです。預け入れが100年前の1915年。大正天皇即位記念預金だそうです。100年、金利6%の複利運用をしたら満期時に手元に399倍のお金になったと言います。
その当時の初任給は50円だそうで、現在の初任給を約20万だと考えると、4000分の1となります。その時預けたお金が50円で、満期で帰ってきたお金が17000円。現代の初任給の10分の1にしかならないのです。
これは、お分かりのように、強烈なインフレである高度経済成長などを経て2015年を迎えたため、339倍になったにもかかわらず、現代の金額からすれば凄い運用だとは思われなかったというお話です。
この経験をしたことがあるにもかかわらず、個人の預金額はデータを取り始めた1969年以降ほぼ毎年増加なんだとか。現在は937兆円にものぼり、国民一人当たり720万になるそうです。
今までは、銀行に預金さえしていればお金は少しでも殖えていきました。でも、今は、銀行に今まで通り預けていただけでは、価値が目減りしてしまう時代になったということです。
つまり、預金は長い目で見れば「安全資産」だとは言えないという事。今の様にマイナス金利が続けば、口座管理手数料という名目でお金を徴収されかねないかもしれない。このままお金を銀行に預けていていいのでしょうか。
銀行は大丈夫?
皆さんは、覚えているでしょうか。金融ビッグバーンと言われていた時代に、金融機関が破たんに追い込まれていったことを。そしてその後は、銀行破たんはないかのごとく思われていますがそんなことはありません。
2010年9月の日本振興銀行破たんのケースでは預金保険でカバーされる1000万円以下の預金は各個人の指定する別口座に振り込まれていたのですが、保険の効かない1000万円を超えた部分は当初は25%しか返って来ませんでした。
銀行が資産処分を行った結果、追加の払い戻しもありましたが、それでも元本の6割しか返って来ませんでした。
昨年9月の金融庁レポートによると、地銀の半数近くが預金や手数料などの本業で赤字。10年後には6割が赤字行になっていると予想されています。もし、マイナス金利が進んでいけば、もっと赤字が増えていくかの世だったあるんです。
もちろん銀行も、何の経営努力をしていないわけではなく、消費者ローンやアパート・マンションローンなど利ザヤの取りやすいものや外債投資を拡大しています。しかし、これらは当局からの警戒感があり伸ばしにくくなっている状況です。
また、本業以外の証券や保険に手を出す銀行も多いですが、所詮、本業ではないだけに現段階では技術不足と言ったところでしょうか。
賢い消費者であるためにはどうすれはいい?
では、私たちはどうすればいいんでしょうか?これまでお話してきたように、銀行に預けているだけでは殖えない。それどころか、社会情勢によってはマイナスになっていく可能性があるわけです。
この状況なので、「預金も投資」と考えるなら、投資の基本は「分散投資」ここに行きつくのではないでしょうか。もちろん、今までの銀行預金もそうですがほかに、一般保険、変額保険、投資信託、不動産投資、そしてリスクは高くなりますが株式といった投資に分散することが考えられます。
今までの銀行安全神話に頼るのではなく、積極的な資産管理が求められる時代に入ってきたのかもしれません。どう攻めるかは、あなた次第なのです。お金のこと、投資のこと。これまで以上にお金について学ばないといけない時代になってきていますね。
いっしょにがんばりましょう♪