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自己肯定感とは?すべり止め校ほどあと伸びする理由をわかりやすく解説!

投稿日:2017-06-20 更新日:

中学受験生を抱える家庭では、学校説明会や塾の夏期講習が本格化する夏に向けて、そろそろ志望校を考える時期になりました。我が家も中学受験を経験しましたが、親にとっても、子どもにとっても、長くて熱い夏休みだった記憶があります。振り返ってみれば親子ともに成長できた1年だったとも感じます。

我が家は第一志望は不合格。現在通っているのは第二志望だった学校です。もちろん第一志望で合格を勝ち取るという経験も、親子ともに人生においていい経験になることは間違いないと思いますが、結果すべり止め校に通うことになっても実は得るものがたくさんあることを体験中です。

「失敗は成功のもと!」あまりにも有名な言葉ですが、昔は「気休めでしょ!!」なんて思っていましたが今ならその意味も受け止められている気がします。すべり止め校に進学した子ほどあと伸びしているというデータもあるようで、気になったので、その理由も探ってみました。

偏差値が高い学校に入ると学力が伸びるは間違い!?

我が家でもそうでしたが、「偏差値が一番高い学校」=「第一志望」になっている家庭は多いのではないかと思います。それ以外には、いざ入学してみると母親の母校だからという人も結構いました。ただ、その子が第一志望で入学してきたかどうかはわかりませんけどね。

偏差値が高い学校とは、一般的に教育内容に魅力があって人気がある学校で、それゆえに優秀な生徒がたくさん集まる(=偏差値が高い)と好循環なんですよね。

多くの保護者は、周囲の⽣徒の平均的な学⼒が⾼いことによって、⾃分の⼦供の学⼒も上がるという期待を持っているからこそ、より偏差値の⾼い学校に⼊学させたいと希望するのだと思います。

ところが「より優秀な生徒がいる学校にわが子を放り込みたい」といった親の身勝手な願望で志望校を選ぶと、かえって子どもの成績が落ちてしまう危険性があることがわかってきたのです。

優秀な子の集団に我が子を放り込むと成績下がる

「友達から受ける影響(学習面や生活態度など)のことを、『ピア・エフェクト』と言います。これまでの海外のピア・エフェクト研究では優秀な友達がいると成績は上がるという報告が多い(※)のですが、日本ではデータが少ないこともあって、あまり研究がされていませんでした。そこで、埼玉県で実施された公立小学校・中学校の学力調査データを用いて分析したところ、真逆の結果が出たのです。ある生徒が、成績の良いクラス(試験の平均点が高い)に所属すると、翌年はその生徒の成績が下がってしまっていることがわかりました。国語、算数・数学のいずれの科目でも、どの学年でも同様のことが起きていました。ここから言えることは、日本の小中学生の学力に関しては、ピア・エフェクトはネガティブに働くということです」

出典:中室准教授らが調査した「負のピア効果 クラスメイトの学力が高くなると生徒の学力は下がるのか?」と題されたレポート(独立行政法人経済産業研究所)。

友達の成績が上がる(成績が高い集団に属する)と、自分の成績は下がってしまう日本の子どもたち。なぜそうなるのか。理由を中室准教授は次のように分析しています。

「社会心理学に『社会的比較』という言葉があります。これは他人との比較によって、自分の相対的な位置を把握しようとする心理を指します。こうした心理が日本人は非常に強いのだと考えられます。つまり、日頃から子どもたちはクラスのなかでの相対的な位置をすごく気にしているのです。だから、友達の成績が上がると、自分の相対的な順位は下がったと感じて、学習意欲が下がってしまう。その結果、成績が下がってしまうのだと考えられます」(中室准教授)

中には、周囲がデキる!ことが発奮材料となり、グンッと伸びる子もいますが、多くは周囲の力量を目の当たりにして息消沈→学習意欲が下がってしまう傾向にあるということです。

第一志望の難関校で底辺より、すべり止め校で上位がいい理由とは?

中室准教授は「お子さんが入学したあと、どのくらいの成績を取れるかを考えて選ぶことが大切だと思います。ある程度、いい成績が取れる学校に入ったほうが、成績があと伸びする可能性が高いです」とアドバイスされています。

実際、我が子は第一志望に不合格でしたが、高2になったいま、「この学校で良かった!」と親が驚くほど自主的に勉強もし課外活動にも参加し、しっかり成長できていると感じます。もちろん、当初は第二志望ですら、無理して入っちゃったかな?と心配になったっくらいなので、すべり止めだったからといって学力的に余裕があったわけではありません。

ただ、全体の中で、「やればできる!」という感覚を本人が身に付けることができる程度の塩梅というか・・。結果として、親子とも満足して頑張れています。

スレスレで難関校に入学できても入学後に待ち受けているもの

  • 頑張っているのに、さらにレベルが高い友達と比較して自分はダメだと不要な劣等感をもってしまう。→自己肯定感が低い状態になる
  • 学校側も教員も、高偏差値の超難関校に進学できそうな優秀な子をさらに伸ばそうとする姿勢はありあり。
  • 成績上位者をさらに伸ばそうというカリキュラムになっているので、低レベル層の子どもも親も、阻害感すら感じる。

すべり止め校でも十分得られるもの

  • 学校内でがんばって上位の成績をキープすることで、「やれば出来る!」「自分なら大丈夫!」という自己効力感が育つ
  • 友人にも教員にも認められている感のある環境が自己肯定感を高める

関連記事:人生を左右する自己肯定感!自己肯定感を高める5つの方法とは?

もちろん、第一志望の高偏差値の難関校に楽々合格、名実ともに力のある子どもはその道が進むべき道だったということなんだと思います。

ただ、親の勝手な高偏差値願望で無理して難関校にいれることが子どものためにならないこともあるという認識はもっておくとよいですね。

本来は、学びは、他人との比較ではないことは十分わかっていても、特に年頃の子どもは、人との比較で自分立ち位置を探っていることが多い気がします。親が押し付けた環境が子どもの伸びしろを奪ってしまうとしたら、親にとっても子どもにとっても本末転倒で残念なことですね。

まとめ

中学受験生を抱える家庭では、学校説明会や塾の夏期講習が本格化する夏に向けて、親子ともども本気モードに入ってくるころではないでしょうか。

中学受験では、志望校選びに、本人の意志というより、やや親の意志が色濃く反映していると思いますが、傾向としては、偏差値の高い学校=第一志望となっているケースが多いように思います。

もちろん親子ともども頑張って第一志望の合格を勝ち取り、入学後も成績も右肩上がり!といけばそれはそれで素晴らしいことだと思います。ただし「より優秀な生徒がいる学校にわが子を放り込みたい」といった親の身勝手な願望で志望校を選ぶと、かえって子どもの成績が落ちてしまう危険性があることがわかってきています。

子どもが入学したあと、どのくらいの成績を取れるかを考えて志望校を決める事も大切で、ある程度、いい成績が取れる学校に入ったほうが、成績があと伸びする可能性が高いという考え方があります。

管理人も、中学受験を経験し、第一志望に不合格だったという経験もする中で、この考え方はあてはまってるなと強く感じます。

スレスレで難関校に合格して万年底辺で過ごすより、すべり止め校でがんばって上位をキープすることで、「やればできる!」「自分は大丈夫!」という自己効力感と、第一希望は不合格だった自分も含めて受け入れるという自己肯定感の両方が高められることが、「すべり止め校ほどあと伸びする!」と言われる理由だと思います。こういう子どもは、びっくりするほどしっかり成長してくれます。

ここで大切なのは、親自身が「第二志望では納得できない!」「我が子は受験に失敗した!」というネガティブ感情をひきずらないこと。というか、そんな感情は抱く必要はないんですよね。

失敗は成功のもと。発明王の異名をもつトーマス・エジソンの言葉です。NLPの世界でも、「失敗はなく、ただ上手くいかない方法を見つけただけ」といういわゆるリフレーミングという手法があります。

子どもがどんな結果になっても、親が心からがんばった子どもを認め受け入れてやる姿勢が、次の大きな成長につながるんだと思います。

とはいえ、我が家も再来年には大学受験。そんな風に、日頃から子どもの全てを認めて受け入れてやれるように、心のトレーニングもしておきたいと思います。

いっしょにがんばりましょう♪

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