本業でもネットビジネスの世界でも「富裕層」という言い方をよくしますし、よく聞きます。そもそも富裕層とはどういった人たちのことをいうのでしょうか。「お金持ち」には違いはないのでしょうが、その定義によって少し意味合いも違うような気がして気になったので調べてみました。
富裕層になるには、高収入であることも必須条件かと感じていましたが実は高収入であることは富裕層になるための必須の条件ではありません。
私が感銘をうけ、影響を受けた、いわゆる普通のサラリーマンが富裕層になるために必要な4つのことについてお伝えしたいと思います。
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富裕層とは?
そもそも富裕層とは一体何か。実は富裕層という定義は確定したものがあるわけではありません。一般的には資産総額が100万米ドル、もしくは1億円以上ある人を富裕層と定義づけるケースが多いようです。また、単に、年収の多い人を富裕層という場合もあるようですが、年収が多くても借金も多い人、もしくは年収が多くても預貯金がまったくない世帯もあるため、資産総額で見ていくほうが実態に近いと思います。
日本の富裕層ピラミッド
野村総合研究所の調査では純金融資産保有額が1億円以上5億円未満の世帯を富裕層世帯と定義していて、日本の富裕層ピラミッドが非常に視覚的でわかりやすかったのでご紹介します。
預貯金、株式、債券、投資信託、一時払い生命保険や年金保険などから構成される「純金融資産保有額(保有する金融資産の合計額から負債を差し引いた値)」を基に、わが国の総世帯を5つの階層注)に分類しておのおのの世帯数と資産保有額を推計しました。結果は、純金融資産保有額が1億円以上5億円未満の「富裕層」、および同5億円以上の「超富裕層」を合わせると、2015年時点で121.7万世帯でした(図1)。内訳は、富裕層が114.4万世帯、超富裕層が7.3万世帯です。出典:野村総合研究所
日本の富裕層・超富裕層の世帯数は、2013年のピークを越えて増大しているんですね。このピラミッドに当てはめると、「富裕層」といわれる方が意外に身近にいることも実感できます。
普通のサラリーマンから富裕層になるために必要な4つのこととは?
普通のサラリーマンという言い方がどうかということもありますが、ここで言いたかったのは、親の代から資産家で相続財産で資産1億を超えているという人は除くという程度の意味合いです。
①たくさん稼ぐ
当たり前のことですが、何らかの手段で収入を得なければ、富裕層になることは出来ません。こう聞くと、ほとんどの人が手っ取り早くお金が儲かりそうなことを仕事にしようとしますが、一攫千金は難しいと考えた方がいいでしょう。
また、「流行りもの」と同じように、短期間で稼げる仕事はダメになるのも早いです。重要なことは、お金持ちになるためには、「長期間にわたって」成功し続ける必要があるということ。結局は、できるだけ多くの人に喜ばれるサービスや商品を長く提供し、着実に支持を得ることが「お金持ち」への近道です。
たくさん稼ぐといっても、税金面を考えるといわゆる給与所得で「高収入=富裕層」とは限りません。
金融資産1億円以上の世帯数は、100.7万です(2013年、野村総合研究所調査)。これに対し、同年の年収1億円以上の申告納税者数は1.6万人しかいません(国税庁調べ)。片や「世帯」、片や「人」ですが、仮にこの1.6万人の世帯数が1万世帯だとすると(夫婦共年収1億円以上の人もいるため)、富裕層100.7万世帯の1万世帯つまり99%の世帯は『日本のお金持ち研究』の調査対象から漏れていることになります。
これらの数字が語ることは、富裕層のほとんど全ては年収1億円以下という事実です。
出典:プレジデント・マネーNEWS
なにがお伝えしたいかというと、富裕層が必ずしも高収入とは限らないということです。
②「生き金」を使う
せっかく稼いだお金をうまく使うことができるかどうかも、富を生み出すための鍵となります。富裕層のお金の使い方に「生き金」「死に金」という言い方があります。
富裕層の方とお話をする中で、うまくお金を使えば、一度は自分のところから出ていったとしても、後々仲間を連れて戻ってきてくるとは、よく言われることです。
私は富裕層ではありませんが、経験上そう感じますし、富裕層の方はムダは徹底的に排除して倹約家だなあと関心させられる場面もありつつ、ここぞと思う場面ではお金を使って思い切った投資をします。(設備投資でも先行投資でも、金融商品の投資でも)。その後、その投資の経過を聞くにつけ、「生き金」だなと感じます。
普段の生活の中でも、何が生き金で何が死に金になるのかをよく見極めることが重要です。「自分とまわりの人が幸せになること」にお金を使うのが「生き金」。無自覚にお金を使うのではなく、「これは本当に生き金だろうか?」と自問する習慣をつけるだけでも結果は変わってきます。
③お金を守る
富を形成していくためには、たくさん稼ぐと同時に手元にお金を残していかなければなりません。たくさん稼いで、「生き金」としてお金を使うことができたとしても、守りが甘いと手元に残ったお金はあっという間になくなってしまいます。
「お金を守る」とは、端的にいえば、自分と他人との境界線をはっきりさせるということ。とはいえ、他人に対して「ケチになる」こととは違います。「生き金」の話のなかででたように、「自分とまわりの人が幸せになること」かどうかを意識することが大切です。
お金をあげたり、保証人になったりすることが、必ずしも他人を幸せにするケースばかりではないうえ、せっかく築き上げた冨を一瞬にして失うことにもなりかねません。自分と他人の境界線は常に意識し肝に命じておかなければなりません。
④投資する
投資に成功すると、お金自身も働いて新たなお金を稼ぐようになるため、富は加速度的に増えていきます。
ただし、投資で成功するためには、経済の流れだけでなくさまざまな勉強をする必要があり、短期間に成せることではありません。また、「攻め」の姿勢でビジネスでは成功してきた人が、投資でも成功するとは限りません。その強気があだとなり、せっかく築いてきた富を一瞬で失うこともあります。
働いている途中でたとえ収入のアップダウンがあったとしても「時間」を味方につけて確実な資産を築き上げていく方法こそが再現性が高い富裕層(金融資産1億円超)になる方法です。
まとめ
「富裕層」という言葉はよく見聞きしますが、以前は、自分には「雲の上の存在」「自分には縁遠い人」のイメージがありました。
ですが、筆者は、行政書士で不動産投資顧問の金森重樹氏の『「普通の年収」の人こそ、富裕層の本流』『年収3000万でも“下っ端”! 本物のお金持ちは「財布が4つ」』の記事に感銘をうけ、普通の年収の自分にも富裕層になることはできる!と実践をはじめています。
「財布が4つ」とは、個人の事業収入、不動産収入、配当収入、給与収入と4種類の収入のことをさします。
金森氏は富裕層になるのに「必要なこと」について、
- 必要最低限の生活費以外の全可処分所得を運用にまわすこと
- 4つの財布(給与所得、事業所得、不動産所得、配当所得)を持つこと
- 焦らず時間をかけること
この3つをあげています。逆に必要のないこととして3つあげている中の1つに「高収入であること」をあげています。
もちろん「お金=幸せ」ではないことは承知していますが、人生の夢や課題のうち多くのことが「お金」で解決できることを経験として知っています。少なくとも、お金がないことが理由で人生の選択肢を狭めることはしたくないと思っています。富裕層になるために必要な4つのことは
- たくさん稼ぐ
- 生き金を使う
- お金を守る
- 投資をする
一朝一夕には富裕層にはなれませんが、時間を味方につけることで可能になることだと思っています。
もし共感する部分があったなら、いっしょにがんばりましょう。