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派遣社員のメリット・デメリットとは?社会保険完備で意外と少ない正社員願望と賃金の不満の実際は!?

投稿日:2017-06-14 更新日:

安倍晋三首相は「働き方改革」に本腰を入れて取り組み始めていますね。

最新の総務省労働力調査12月分によると、非正規の職員・従業員数は2064万人で、前年同月比26万人の増加。13カ月連続の増加となっている。その職員・従業員に占める割合は37.9%にまで増加しており、間もなく10人に4人は非正規という時代です。

管理人も、トータルすると5年程度は派遣社員として働いたことになります。学生時代の単発の派遣の仕事の期間をいれると9年なりますね。

2013年4月に実施された改正労働契約法。2013年4月を起点として有期雇用契約が5年経過した人(非正規社員含む)には、無期雇用に転換可能な権利が付与される決定がなされました。

この「5年ルール」が初めて適用されるのは、2018年4月ですが近づくにつれ、議論も持ち上がっているようです。

ここでは派遣社員のメリット・デメリットのポイントを押さえながら、政府の動きとはうらはらに、意外と少ない「正社員希望」と「賃金不満」について調べてみました。さらに適用時期が近づいてきた「5年ルール」についても押さえておきたいと思います。

派遣社員のメリットは?

派遣社員と聞くと、正社員より不安定な働き方だとか、非正規雇用などといわれ、なんとなく正規雇用に対して弱者的なイメージの方も多いのではないでしょうか。

管理人もトータル9年ほど派遣社員として仕事をしましたが、個人的にはメリットを目一杯享受してとても満足して働きました。ここではメリットをあげてみますね。

  • 自分の得意分野やキャリアを活かした業務に就ける
  • 働きたい期間や曜日、時間帯を決めて仕事を探せる
  • パートやアルバイトとして働くよりも給与水準が高い
  • 組織のしがらみや人間関係などに縛られにくい
  • 紹介予定派遣を利用すれば、正規雇用への道も開ける
  • 福利厚生が充実している

ざっとあげただけでもメリットはたくさんあります。自分のケースで言えば、金融関係で働いた経験をいかし、2箇所の金融機関でいずれも社会保険に加入しながら、自分の希望の勤務曜日と時間を考慮してもらって働くことができたので、その期間、生活も仕事もとても充実して働くことができました。

派遣社員のデメリットは?

  • 3年以上同じ事業所で派遣社員として働くことができない
  • 希望する条件に合った求人があるとは限らない
  • 長期間にわたる安定、継続した雇用は約束されない
  • 自分の雇用主と職場の指揮者が異なるため、トラブルが起きたときに解決に時間がかかるケースが多い
  • 仕事の評価が、賞与や報奨などの形で反映されにくい

こうやって書き出してみて感じたのは、実は派遣社員のデメリットとしてあげてることって、一般の企業に就職する、転職する、勤務している人、全てに当てはまりそうな気がします。

年功序列、終身雇用神話が崩壊している現代では、派遣社員特有のデメリットとは言えないようです。

派遣社員の社会保険!加入できる?加入できない?

派遣社員で働く方にとって、社会保険に加入できるかできないかは気になるところです。

結論からいうと、派遣社員も社会保険、健康保険に加入できます。というかしなければなりません。派遣社員の場合には、「使用される事業所」は派遣元事業所です。派遣元事業所が適用事業所となっていれば、その事業所に使用される者は、常用型・登録型を問わず、「強制被保険者」として社会保険が適用されることは、一般の労働者とまったく同様です。

ただし、次のようなケースでは被保険者の対象から除かれ、健康保険は日雇特例被保険者が適用となります(健康保険法第3条)。

  • 日々雇い入れられる者(1ヶ月以内)
  • 2ヶ月以内の期間を定めて使用される者
  • 季節的業務(4ヶ月以内)に使用される者
  • 臨時的事業の事業所(6ヶ月以内)に使用される者

特に人材派遣業においては、上記の2番目が重要です。つまり、派遣社員との間に締結する最初の雇用契約が、2ヵ月以内か、もしくは2ヵ月を超えるかが社会保険加入の一つのポイントとなります。

意外と少ない正社員希望と賃金の不満!5年ルールは敵か味方か?

5年ルールによって、安定的に働くことができることを期待する労働者が多い一方、問題視する声もあがっています。それに、そもそも全ての派遣社員が正規雇用を望んでいるかという点も指摘されています。

労働者派遣法での派遣社員の上限である3年を境に、働き方の若干の変化が見られる。3年以内を考えたときに希望する働き方では、「今の派遣先の派遣社員として働く」が29.0%にのぼり、「今の派遣先の正社員として働く」の13.1%、「今の派遣先以外の正社員として働く」の15.6%を上回っている。

しかし、4年目以降に希望する働き方では、「今の派遣先以外の正社員として働く」が21.8%、「今の派遣先の正社員として働く」が15.4%で、「派遣社員として働く」の12.9%を上回っている。それでも、意外にも正社員として働きたいという希望は少ないように思える。出典:プレジデントオンライン

このデータをみても、意外にも正社員として働きたいという希望は多くなく、派遣のメリットを活用してライフスタイルを重視しつつ派遣社員で働き続けたい希望を持つ人のウェイトも結構あることがわかります。

賃金の面でも、98.3%の派遣社員は「時給制」となっていて、ボーナスや昇給がないケースは多いものの、例えば、1750円で1日8時間、月間20日間働いた場合、給与の額面は28万円となる。

フルタイムのパートタイマーやアルバイトと比べても高水準といえます。さらに、前述の通り、社会保険、健康保険にも加入でき、自分のライフスタイルも重視できるという点で、敢えて派遣社員という働き方を選択する人も多いようです。

正社員になりたい希望があるのに叶わない非正規社員と、非正規社員のメリットをいかして働きたい派遣社員。同じ制度も味方にもなり、敵にもなるということです。ひとくくりに進むには問題も多いように思います。

まとめ

10人に4人は非正規社員という時代。派遣社員という働き方も増えているなか、派遣社員のメリットとデメリット、そして気になる社会保険について確認してみました。

派遣社員も社会保険に加入でき(しなければならず)、時間給比較でいえば、パートタイマーやアルバイトより高給、自分のライフスタイルに合わせて仕事が選べるなど、派遣社員のメリットを活かして、派遣社員のままを希望している層も多くいることがわかります。

雇用面でも、給与面でも、正規社員だから安心という時代も終焉を迎えていることもあり、今後の働き方の選択はますます多様化しそうです。

非正規社員を守るつもりの制度が、働き方の自由を奪い、働き方の選択肢を狭めてしまうことになるとすると、制度そのものの見直しを迫られる場面もでてきそうです。

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